キーワード「魔法のワード」
〜前回の続き〜
●価格と価値
「価格」と「価値」というものについて再度確認したいんですけど
こと家に関してだと混同してしまう人が多い。
「価格」というのは何かを買う時に支払うもの(車の時にもお話ししました)
ただの値札です。
「価値」というのは何かを買う時に手に入れるもの。
数字と感情は分けて考える。
じゃないと論点がおかしくなってきます。
「価値」は色々あり、一概に評価が難しい。
(1)金銭的な価値
(2)機能的な価値
(3)心理的な価値(心の豊かさ)
(4)将来のリターン
そういう価値には色々あって人によって違うからちょっと難しい。
だからここを整理するのに分けて考えてみます。
●家を買って得られる価値は?
(1)金銭的価値でいうと無いに等しい。
理由は借金してるから。
わざわざローンを組んで人生の時間をかけて負債を買っている。
ほとんどの場合が負債。
新築のマイホームにおいて金銭的価値は無いに等しいです。
ただし(2)機能的価値はあると考えます。
居住スペースであり綺麗な空間だったり。
新築というのは気持ちいいというのがあります。
あとは(3)心理的・情緒的価値。
子供が小さい時に広い家で遊ばせてあげられる。
しっかりお金が貯まってからだとすごく時間がかかる。
子供が小さい時から家族でお気に入りスペースとして自由度の高い家で暮らすことができる。
心の充足はあると思います。
所有欲が満たされる。
得られるものと失うものそれぞれあると思います。
それぞれ分けて考えて最終的に判断してほしい。
これを得るためにこれだけの価値を失う。
そこを総合的に考えてしっかりと判断して欲しい。
●持ち家と賃貸の維持費の違い
持ち家派か賃貸派かという永遠の論争があります。
結局決着がつかないというのは人によるから。
得られる価値も違う。
前述の「(1)金銭的」「(2)機能的」「(3)心理的・情緒的」価値の3つを全部合わせて考えると
それぞれ心の価値についてなのか機能的なことについての価値なのか
ここをすり合わせて議論しないとバラバラになって話が進まないので分けて考えるのが効率がいい。
持ち家と賃貸の維持費の違いは金銭的な部分は理解しておきたい。
(A)持ち家の場合
まずは持ち家の場合購入と売却の価格差分の負債。
2000万円の価値しかない家を3000万円で買うとしたらその瞬間に1000万円の負債になる。
新築の家を買ったら大体購入価格の3割ぐらい損すると思ってください。
それからローンの金利。
3000万円で1%の金利で35年払っていくと600万円ぐらい金利を支払うことになります。
(返済条件や頭金等により変わる)
火災保険も入る、固定資産税も払う、
修繕費も馬鹿にならない。
・10年に一度外部の塗装
・一軒家であれば瓦が壊れた
・水廻り(給湯器・床など)
持ち家の35年ローンが終わるまでに修繕費は1200万円くらい使うことになる。
それから35年間の縛りもある。
払うローンの金利と修繕費だけでもう一軒家が買える。
プラス3割分の値落ち分を考えたらこれだけでまた家が買えてしまう。
考えるとそれだけでもう一軒家が買えてしまいます。
(B)賃貸の場合
賃貸は住んだことが有ると思うので掛かるものといえば維持費でいうと
・家賃
・火災保険
・更新料
家の維持にかかる費用といえば火災保険や更新料はそんなに高くないので問題なのは家賃だけでしょう。
賃貸であれば何か壊れたといえば大家さんが直してくれる。
よほど大きな問題がなければ修繕してくれる。
このぐらいお金の面でいうと差が出ます。
●魔法の〇〇
よく言われるのが
「毎月家賃を支払っているのであれば家を買えば自分のものにドンドンなっていくんですよ」
これは不動産屋が考えた魔法のワードです。
不動産屋の営業マンのこの言葉に大体だまされる人が多いんですが半分正解で半分間違い。
資産を買うのであればその通りですが、負債だったらどうでしょう?
例えば
1)3000万円で家を買って3000万円でいつでもそのままの価値で売れる
↓
正解の部類に入ります。
2)3000万円で買った瞬間家が2000万円になる
↓
負債になってしまいます。
家賃7万円の部屋に10万円払って住んでるようなものです。
しかも35年しばり。
だからこれは日本では基本的に通用しません。
負債を買わない場合に限ると言う事です。
正解だけど資産を買うなら。
日本の家の99%はお金の意味で見たら負債になります。
だからこれが正解かどうか?という事です。
海外であれば買った値段から上がっていくので。
だから投資になるので家を早く買うというのが海外の常識だったりします。
~~~つづく~~~
Special Thanks college president Ryo.